JASRAC
http://www.asahi.com/tech/apc/040729.html
日本レコード協会は昨秋、東京近郊の12~69歳 1200人を対象に、過去半年間に何枚のCD-R/RWに音楽をコピーしたかを聞き、1人当たり1.33枚と算出。全国の人口当たりに直して年間約2億5800万枚のCD-R/RWに音楽がコピーされていると試算した。東京近郊の調査を日本全国に当てはめるのが妥当かどうかはともかく、大変な数字であるには違いない。日本記録メディア工業会の昨年度の需要統計では、音楽用CD-Rは2500万枚、データ・音楽用CD-RWが2700万枚、データ用CD-Rが4億枚。上記試算と比べると、データ用CD-Rの約半分が音楽コピーに利用されていることになる。
これはどういう調査を行ったのだろう.
色々疑問が出てくる.
・PCを持っていない人も含めて無作為に1200人を抽出したのかどうか.
・「音楽」はJASRAC権利曲のみを指しているのかどうか.
1200人もいれば,自分の曲を配る人も少なからずいると思うのだが...
どちらも枚数が多くなるように作為的な操作が加えられていそうだ.
東京近郊の調査を全国に当てはめるのも明らかに妥当ではなく,
http://www.ne.jp/asahi/hamamatsu/seiji/kyodo/joho/johohard/pasohave.html
などを見ると,パソコンの普及率で1.5倍は開きがある.
秋葉原など特殊な地域で調査をすれば,一般とはかけ離れた調査結果になるのは目に見えているが,実際の調査はそういうところで行われたりはしていないのだろうか?
徴収の根拠とするならば,もう少し詳しいデータを見てみたいところ.
(どこかにないのかな?)
・・・
で,上記記事の売上グラフを見ると,確かに減少している.
JASRACはこれはCD-Rによるコピーとしているが,とてもそうとは思えない.
曲の入手方法として,
1.CDを購入する/ネットで購入する.
2.TVで見て済ませる.
3.レンタルしてダビングする.(本当はNGだが)
4.CD-Rで友人等にコピーして貰う.
5.ネットで入手する.
がある.
2~5が増えれば,相対的に1は減ると考えられるのだが,4ばかりが増えているようには思えない.
http://www.kids.soumu.go.jp/museum/shiryou/housou/housou_04.html
のデータを見ると,最近BS/CSデジタルが結構普及している.
この他,ケーブルテレビも徐々に使うユーザーが増えているのではないかと思う.
(特に都心部は電波状況悪いし)
BS/CSデジタルやケーブルTVの,スペースシャワーTVとか,MUSIC ON TV では,CDシングルの売上TOP100を全曲フルに流したり,特定のアーティストに絞って全曲をフルサイズで流したり...というのがある.
わたしも暇な時によくそういうのを見たりするけれど,この番組を録画しておけば,CDジャケットが欲しいとか,高音質じゃないと嫌とか,そういう目的がなければ用が済んでしまう.
地上放送では,フルサイズで流す番組はなかったので,気になる曲があれば購入するしかなかったわけだけど,こういった番組ではCDを購入しなくても,曲を聴く,という目的は果たせてしまう.
そういう意味で考えると,2の方が遙かにインパクトが大きいと言えるのではないかと・・・考えたのだけど,あまり同意見のひとは見かけない.
(わたしはケーブルはいるときの目的の1つがそういう番組だったので,そういう考えに至るわけだけど)
特に資金面であまり余裕がない(と思われる)中高生なんかは,CD買わずにTVを見る/録画して済ませるのではないかと.
その他,3は特にかわりはないように思えるし,5はWinMX/Winnyなどで逮捕者がでていることもあり,一般人で手を染める人が多いとはあまり思えない.
・・・
JASRACは,BS/CSデジタル等でCDの内容をそのまま放送することで,売上が落ちた分を,CD-Rのせいにして,データ用CD-Rに無理矢理課金しようとしている,というように受け取れるのだけど.
CD-Rを貰った場合,購入意欲は
「減った」7%
「どちらかといえば減った」19%
「増えた」5%
「どちらかといえば増えた」13%
(減った計26%,増えた計18%)
とのことだけど,同じアンケートをMUSIC ON TVの視聴者にしてみるとどんな結果になるのだろう.
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